ナチスから逃れたユダヤ人を見殺しにできなかった優しさには納得。しかし、なぜか結婚だけは苦手な性格?~杉原千畝~
歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第58回 ~杉原千畝~
歴史上の人物に迫るには様々なアプローチがあるが、ここでは四柱推命(しちゅうすいめい)という手法を用いて、歴史上の人物がどんな性格であり、なぜ成功したのか(失敗したのか)を読み解く。※四柱推命と用語の説明はページの最後をご覧ください。
第二次世界大戦中、リトアニアのカウナス領事館において、ナチス・ドイツの迫害から逃れてきた難民にビザを発給し、6000人もの命を救った外交官・杉原千畝。
彼に命を救われた人々は、子、孫、ひ孫まで合わせて20万人を超えると言われている。そんな「東洋のシンドラー」と呼ばれる千畝はどんな性格の持ち主だったのか。四柱推命鑑定の結果、頭がよく優しいという、イメージ通りの千畝である一方、変わり者の人物像も見えてきた!
杉原千畝:(1900‐1986)
生年月日:1900年(明治33年)1月1日
まずは、命式表の中で、自然界での役割を表す重要な場所、日柱の干支を読み解いていく。
○日柱の干支:「甲戌(きのえいぬ)」
「甲(きのえ)」は自然界の物質に表すと木、「戌」は季節で秋を意味することから、「甲戌」は秋の木と解釈できる。秋の木というと、葉が紅葉し散っていく季節。感受性が高く繊細な人物だったのだろうか。木はまっすぐに上に伸びるように、真面目で正義感が強く、一本木な性格な人が多い。そのため、出世願望が強く地位や名誉に関心がある。千畝は、ナチス・ドイツの迫害から逃れてきた難民に大量のビザを発行したが、これは、外務省からの命令を無視したものだった。外務省の意向に背くということは、今まで自分が積み上げてきた外交官としてのキャリアを捨てるということであり、プライドの高い千畝にとって相当勇気のいるものだったと思われる。
※「甲戌」は異常干支(日座中殺)
「甲戌」を持っている人物は、特別な才能に恵まれるが、なぜか結婚だけが苦手という特殊な人物。なかなか結婚ができなかったり結婚しても離婚してしまったりする。なお、2度目の結婚はうまく行く。
千畝の妻といえば、幸子(ゆきこ)。一回り以上年下の知的で献身的な妻だ。素敵な奥さんがいるではないか!と思いながらも一応調べてみると、やはり千畝には離婚歴があるらしい。ハルビンの在職中の1924年、ロシア人のクラウディア・セミョーノヴナ・アポロノワと結婚していた。ロシア正教会の洗礼も受け「パヴロフ・セルゲイヴィッチ」の洗礼名を与えられていたという。しかし、様々な陰謀が蔓延していた当時、関東軍からスパイになるようにとの提案を拒んだ結果、逆に「千畝の妻がソ連のスパイである」という噂を流され、これが離婚の理由になったという。離婚の際、クラウディアの一族に貯金を全て渡して無一文になり、また仲間にも裏切られて失意の中、日本に帰国した。そんな中で会ったのが、幸子。「海外に連れて行っても恥ずかしくないから」と言ってプロポーズしたのだという。